国語が苦手な算数くん ~中学受験と開成生活~

国語偏差値35から開成合格!!

中学受験の意味③ 中学受験をしたのに大学は・・・

中学受験をしたのに大学はMARCH以下だと意味がない。

 

そんな話をよく耳にします。ただこれは大人の価値観に過ぎないように感じています。(中学受験の目的には学歴以外の目的もあり、その考えにも大賛成ですが、今回は学歴的な要素が多くあります)

 

大人は中学の志望校を大学進学実績を中心に考えるケースが多いと思います。東大などを狙える学校か否か。東大は無理でも早慶をチャレンジすることができるか。入学時と卒業時の偏差値を比較して「おトクな学校」という言葉があることなど、やはり大学進学実績が志望校選びの中心なのだと思います。現在の偏差値を考えたうえで、少しでも大学進学実績のいい中学に我が子を入れたい。これは当然の考え。その上で校風やイメージなどを踏まえて考えるのが現実的なのではないでしょうか。

 

では子供が本心で東大・早慶などの魅力を理解しているでしょうか?実際のキャンパスにも行かず、また世の中の仕組みを大人の受け売り程度にしか理解しない状態で一流大学へ行くことの意義などを自分の言葉で説明できる小学生は少ないと思います。

 

医学部進学などを考えるお子様は進学実績を中心に考えるかもしれません。しかし医学部進学という夢ですら、正直なところ親の意向が多分に入ってしまっているように思えるのです。まあ大学卒業後の職業は別問題ですが、『一流大学に入れば人生の選択肢が増える』と少しでも進学実績の高い中学に行かせたいと考えるのは当たり前ですし、我が家もそのように考えております。 

 

しかし、子供の考えの根本は全く別のところにあると思います。例えば『2月の勝者』の登場人物のセリフを見てみると、

「無理なのなんか知っている!でも!一番上を目指してみたいんだ。」

「○○みたいにてっぺんを目指してみたい!○○みたいにカッコイイ受験したい!」

「トップ目指し続けないくらいならやめるよ!」

「前に誰かが座っているなんて許さない。絶対にトップ獲ってやる!」

こういったセリフの根底にあるのは『チャレンジ精神』なのだと思います。中学受験の先にある一流大学ではなく、目の前にある高い壁を乗り越えようとする精神。その壁に立ち向かう姿の尊さを子供たちが実感し、カッコいいと思うようになっているのだと思います。もちろんキッカケとなる夢を見させたのは大人かもしれません。でもチャレンジを自分事と認識すれば、その挑戦は子供の成長につながるものだと思っております。

 

一度算数くんとこのような会話をしたことがあります。

 

御三家で頑張れば3割が東大、7割がMARCH以下とする。早慶付属なら100%で早稲田・慶應

どっちを選ぶ?

 

( ・`ω・´)御三家(即答)

 

なんで?

 

( ・`ω・´)挑戦シタイカラ

 

親としてはどちらでもいいというのが正直なところ。付属に行けば大学受験から解放されますし、勉強以外の様々なチャレンジ機会も得られます。だから親はどちらでも構わないし、むしろ付属の方が有り難いと考えたこともあるくらいです。

 

それでも本人は目標を定めて一つ一つを乗り越えていくことに充実感を覚えるようになり、自然と大学受験を視野にいれるようになっていました。大学の先まで見据えたものではないようですが、チャレンジする楽しさを追求したいと考えているようです(まだゲーム等の誘惑には勝てていませんが・・・)。

 

それなら満足いくようチャレンジすればいいと思いっています。進学校に進んでも高卒となるかもしれません。中高生になっても最低限のサポートはしていくと思いますが、最終的には自己責任。自分で考えながら頑張って欲しいと思っています(ただ実力より大幅に偏差値の高い学校に進学してしまうと深海魚となるリスクが出てきてしまうので、この辺りは志望校選びをしっかりしようと思います)。

 

というわけで、我が家では『中学受験をしてMARCH以下でも構わない』と思っています。そもそも進学校の雰囲気の中で勉強のスイッチが入らないのであれば、公立中へ進むコースを選択しても大学受験で本腰が入る可能性は少ないと思いますしね。とりあえず学力レベルが本人にあった進学校で環境を整えるのもありだと思います。

 

少なくとも中学受験生時代においては、親子で価値観は違っていてもベクトルは一致していることは多いと思います。なので今は目の前の勉強を一緒に頑張っていきたいと思います。