国語が苦手な算数くん ~中学受験と開成生活~

国語偏差値35から開成合格!!

声掛けテクニック「初頭効果」

今回から3回にかけて「サンドイッチ話法」につながるお話です。

 

受験サポーターの声掛けで意識したいことに「初頭効果」というものがあります。

 

初頭効果をざっくり説明すると

第一印象が全体のイメージを決定づける

といったものです。

 

例えば人間関係でも第一印象がその後のイメージに大きく影響するのは言わずもがなかと思います。「見た目の清潔感」「挨拶」「身だしなみ」等が重要視されるのもそういった要因があってこそ。出だしのイメージ戦略は極めて重要なこととなります。

 

第一印象が重要なのは声掛けでも同じです。

 

例えば厳しいテスト結果を受けて子供の気持ちを切り替える為の声掛けを行うケースを考えます。

 

①厳しい表情と口調で声掛けを始める

②和やかな表情と口調で声掛けを始める

 

どちらのケースが良いかはケースバイケースだと思いますが、声掛けのスタートをどのような雰囲気で始めるかによって全体の印象が変わってくる事は大人が理解しないとなりません。

 

受験サポートにおいては、「②和やかな表情と口調で始める」の方が有効なケースが多いように思います。

 

なぜならもし自分だったら立腹モードの両親(上司)の小言は聞き流して精神的なダメージを軽減させようとするからです。

 

つまりは反省するのではなく、嵐が過ぎ去るのを待とうとする姿勢となる可能性が高いと思うのです。仮に親の小言を聞いたとしても反省に繋がる事はレアケースだと思うので、子供は「心を入れ替えたのではなく、怒られない事を目的に次回からは言うことを聞く」という状態になる可能性が高まる気がしていました(それって教育上良くないですよね?)。

 

だからこそ、声掛けをする際には「相手の聞く姿勢作り」のために、初頭効果で「今から話す内容は耳が痛くなる内容ではない」と意識付けが出来るように努力をしていました。「耳が痛くなるような話をする必要もある!!」との意見も出てきそうですが、それはでこちらの記事で書いた通り「正しく伝わっているか?」を考える必要がある気がしています。

 

でも「褒めるポイントが全くない!!」といった時も正直あると思います。

 

そんな時は子供に焦点を当てる必要はないと思います。

「今見ているテレビが面白い」

「今日のご飯がおいしかった」

 

そんな話で構わないと思っています。目的は子供に聞く姿勢を作ってもらうために、『親は感情的になっていない』と伝えることにあるので。

 

今日のテレビめちゃくちゃ面白いね!!

 

そうだね!!

 

・・・しばし雑談

 

ところでちょっと真面目な話があるんだけど時間いい??

 

こんな流れで話を進めれば、『親は感情的になっていない』と印象付けることができます(感情を抑えてテレビの話をするのはつらいですが、それこそが大人の役割と割り切っていました)。

 

ちょっとテレビを消せ!!

今日のテスト結果わかっているのか?!

 

みたいなスタートと比較すると、伝えたいメッセージの伝わる率は格段に違うと思うのです。

 

感情を押し殺して理想の親を演じようとしてもイライラしている時点で既に感情的になっており、頭効果をうまく活用するための声掛け方法を考える余裕がないのが現実的だと思います。だからこそ事前にこのようなテクニックをイメージしておく事が大切だと考えていました。

 

「①厳しい表情と口調で始める」の方がいい例ももちろんあると思っています。それは「倫理道徳に明確に反している」といったケースが代表格だと思います。脳内に「倫理道徳違反≒厳しい処罰」の印象を与えることもある程度は必要だと思うので・・・。ただ、倫理道徳違反が”明確”ではないときは子供の言い分を聞く必要があるので、慎重に行う必要があるように思います。