サンドイッチ話法につながるテクニックとして、初頭効果と合わせて理解したいのが「ピークエンド効果」です。
ピークエンド効果をざっくりというと
一連の出来事全体の印象は、最も印象深いこと(ピーク)と終わり方(エンド)の2つが大きく関わってくる
といったかんじです。
映画などの印象も、最も盛り上がった部分とエンディングシーンが良ければ全体の印象は自然と良くなると思います。見方を変えれば、ピークとエンド以外の重要度は下がってしまう可能性があるということです。
例えば講演会などの話に感銘を受けたとき、よくよく振り返ってみると「何を話していたか多くを思い出せない」といった事はしばしばあるのではないでしょうか?これも「最も印象に残ったこと」以外の多くは忘れてしまっていることを示している気がしています。
そう考えると「子供の声掛けで一度にたくさんを伝えようとしても、子供はそのほとんどを忘れてしまう」という事が言える気がしています。つまり子供の声かけは言いたいことを絞って完結に伝える必要があるということです。
そして話の締めくくりをモチベーションアップに向けたプラスのメッセージにすることで、
ピーク→伝えるべきメッセージ
エンド→モチベーションアップ
となるため、有益な声掛けが出来るようになると思います。
それぞれの伝え方については沢山あると思いますし、家庭ごとの伝え方が一番そのご家庭の状況を踏まえていると思いますが、NGと思われる伝え方はあると思いましたので、その代表例と考えていたものを記しておきます。
■ピーク(伝えたい内容)のNG
・話が長くて複雑
上述の通りほとんどが「印象に残らないもの」になる気がしています
・他人や自分の経験と比較
利き手であるお子様を褒める場合はいいですが、そうでない場合は子供に寄り添った言葉ではないので悪戯に嫌な思いをさせるケースが多いと思います。
・「親が一方的に伝えたいこと」になっている
別の機会で細かく書きますが、親の一方的な価値観の押しつけは危険だと思います。
■エンド(モチベーションアップ)のNG
・断定的な将来の約束
「○○をやれば絶対合格できる・偏差値が上がる!!」と断定的な話はリスクが高いので、控えるようにしていました。それが叶わなかった時の信頼関係にも影響を及ぼしますし、子供に過度なプレッシャー(指示通りやって成績が伴わなかったらどうしよう・・・)を与えかねないリスクです。そもそも勉強のプロは塾の講師であるので、親が断定的に言うべき内容ではないと考えていました。
だから我が家では、将来の結果を親が断定的に話すのではなく、子供と将来のイメージを共有するようにして、その内容をプラスのメッセージで添えるように意識していました。
「○○をして弱点を補強出来たらかなりレベルアップしそうじゃない?それでクラスが上がった時の友達の反応を想像するとワクワクしない??せっかくだからやってやろうぜ!!」
みたいな感じです。
もちろん例外もありますが、そんなことを考えて声掛けをしていました。