ここまで紹介してきた「初頭効果」と「ピークエンド効果」の2つを組み合わせた話法が『サンドイッチ話法』です。
イメージとしては
プラスの声掛け→伝えたい内容→プラスの締めくくり
と伝えたい内容をプラスメッセージで挟み込むものです。
『初頭効果』と『ピークエンド効果』で説明すると
■冒頭
初頭効果を利用して聞く姿勢を作る
■伝えるメッセージ
話のピークとして伝えるべきメッセージを端的にまとめる(ピークエンド効果のピーク)
■締めくくり
最後はモチベーションアップを目的にプラスメッセージを届け、一連の声掛けをポジティブな印象とさせる(ピークエンド効果のエンド)
となる形です。
例えば組分けテストの当日、自己採点結果がボロボロだった時を考えてみます。
この時子供が解き直し等をしていないと、親はイライラすると思います。
ここで「当日中に解き直しをしなさい!」と雷を落とすと、『初頭=ピーク=エンド=苦言』となり、子供に精神的なダメージを与える可能性があります。
そのためイライラする気持ちを抑え、サンドイッチ話法を組み立てます。
冒頭は「長時間のテスト疲れたよな?」と結果ではなくその日の頑張りを労ったり、「結果が厳しいとショックだよな…」と同調するなど、子供の聞く姿勢作りに専念します。親の感情的にそれらが難しければ、テストの事とは全く関係ない楽しい話題(テレビや食事など)で気持ちをスッキリさせるのもありだと思います。
聞く姿勢ができた後は各家庭で伝いたいことを可能な限り手短に済ませます。
ここでは出来るだけ子供の気持ちに配慮して言葉を選ぶのがポイント。あくまでも子供が主体であり、親の感情をぶつける要素は減らさなくてはいけません。ただし、サンドイッチ話法では声掛けのはじめと最後をプラスのメッセージで挟み込むようにしているので、多少の苦言はオッケーだと思っています。
そして最後はプラスのメッセージで締めくくります。断定的な話ではなく、成長する可能性を共有するのがいい気がします。「ほとんどの人は当日の解き直しが出来ていないと思うから、あとひと頑張りしてゴボウ抜きしようぜ!」みたいな形です。
プラスのメッセージをどう伝えるかはなかなか難しいですが、声掛けにおいて大切なのは『伝えたい内容』を『どのような方法で伝えるか』なので、頑張ってプラスの要因を探すのが親の務めだと努力をするようにしていました。
今回のサンドイッチ話法はかなりの場面で使えるものなので、受験サポーターとしては重要度が高い気がしています。
サンドイッチ話法自体は『初頭効果』『ピークエンド効果』の組み合わせなので、詳細はそれぞれに書いた内容をご覧いただけるとありがたいです。