国語が苦手な算数くん ~中学受験と開成生活~

国語偏差値35から開成合格!!

『話し合い』は危険

今回のタイトルには反しますが『親子でよく話し合う』ということは非常に大切だと思います。志望校について・勉強方法について・ゲームとの付き合い方等々、親子で話し合いをすることはお互いの理解の為に重要だと思います。

 

しかし『話し合い』という表現を使うと、自分の考えを話すことで相手の理解を促すものとイメージしてしまうのではないでしょうか?自分もかつてはそうでした。

✓勉強の大切さ

✓志望校の魅力

✓努力の尊さ

 

こういったものを伝えたいと、親は自分の考えを一生懸命に説明しようとしてしまうことが多いように感じるのです。少なくとも自分は話し合いと聞くと『自分の意見を理解してもらう場』と瞬間的に考えてしまいます。

 

最低限の倫理道徳などを伝えるためには一方通行の伝え方は必要ですが、そうでない限りは『双方向』での意見交換が必要になると考えていました。

 

『話し合い』を一方通行になりやすい言葉と考えた我が家では、言葉のイメージを変えました。

 

『話し合い』➡『聞き合い』という意識です

 

自分の意見を伝えることよりも、相手の意見を聞くことを優先させるものです。

 

心理学には『返報性の法則』というものがあります。要は「やられたらやりかえす!倍返しだ!!」「施されたら施し返す!恩返しだ!!」といったもの・・・。

 

スミマセン、半沢ネタはこれくらいにして『好意的な態度には好意的な態度を返し、敵対的な程度には敵対的な程度で返す』といった『相手に自分が受けた通りのものを返そうとする』という心理のことです。

 

基本的には人間は自分の考えを認めてもらいたいと考える生き物だと思います。その前提に立つと、人は『相手の話を聞くより、自分の話を聞いてもらいたい』となります。そこで受験サポーターの親は子供の感情に寄り添い、『子供の話を聞く』ことを優先して行うようにする必要があると考えていました。

 

子供の話を否定することなく一通り聞くと、ここで返報性の法則が発動します。

 

子供に『親が自分の話を否定することなく聞いてくれたのだから、自分も親の話を聞いてあげよう』と思ってもらえる可能性が高まるのです。

 

重要なのは『子供の話を否定することなく聞く』という事です。もし子供の話を反論しながら聞くと、返報性の法則により『自分(こども)も親の意見に反論してやる!』との感情が芽生えるリスクがあります。

 

こうして出来た『聞き合い』の場から出た結論は、基本的には『双方合意の結論』になります。だから本人も自分事としてその結論を守ろうとする可能性が高くなってくると思うのです。

 

『話し合う』ではなく『聞き合う』という意識で相互理解に努めることで、家族会議がスムーズに進む可能性が高まってくるように感じております。