前回の続きです。
逆転のための学習方法として
基礎のアプローチが大切
なんて書きました。
基礎が大切なんて耳にタコ!!
って感じる方も多いと思いますが、そのアプローチ方法についてはそれぞれの家庭で異なるものかと思います。
我が家の基礎に関する考え方は
(△)基本問題が解ける
(〇)基礎内容の使い方や着眼点を理解している
としていました。
いくつかの例を出してみようと思います。
■例1 基本問題を「着眼点」として意識する
例えば上のような問題。
・DC上に補助線を引ければ△BDCが正三角形になる
・∠DBE=∠CBE
の2つが分かれば一瞬の基本問題だと思います。
(答えは60度)
こういった問題を解いたときに、
次もCDに補助線を引けるか?の視点を持てるような学習をしているかが大きなポイント
と思っていました。
・弧の上の点と中心とを結べばいつでも半径を作り出せる
・折り目の問題は同じ角度と長さができる
みたいなことを、問題とは切り離して「着眼点」として意識できるトレーニングをすることが大切になると思います。
つまりは今回の問題は「基本問題だから解ける」と認識するのではなく、「この問題のポイントは○○と××」と整理して答えられるようにすることが大切だと思うのです。
このように「この問題のポイントはどこか?」と着眼点を整理する姿勢は基本問題のころから意識していくべき内容と考えていました。
そういった観点から我が家では算数の声掛けでも以下のリンク先のような配慮をしておりました。
闇雲に基本問題を繰り返し「基本はできる」とするよりも遥かに効果の高い学習であると思います。
■例2 計算問題を馬鹿にしない
模試の直後はTwitterで
大問1の計算問題から間違えた!!
みたいに嘆く内容をしばしば見ます。
もしこれを「単なる計算ミス」的に理解をしているのであれば、少し危険がある気がしていました。
我が家で同じようなケースがあったときは、
計算上のテクニック(工夫)で落としているものがあるのでは??
と心配したものです。
受験塾が模試であえて出題をしている計算問題であれば、その問題で問いたい内容があると考えるのが通常です。
正確な計算力を問うだけのケースもあるかもしれませんが、基本的には何らかの計算上の工夫を理解し、駆使できるかを聞いていると考えるのが妥当だと思います。
0.125を1/8と理解しているが、12.5の8倍が100だとは理解していない
といったケースであれば、
基礎を理解できているだけで、基礎の問われ方まで理解していない
となります。
つまり、基礎を単発で覚えている証拠なので、もっと幅広く使えるための意識づけが必要だということです。
もしこれを子供が理解できれば、125や625という数字が出てきたときに何かがひらめく可能性が上がってくるように感じるのです。
よく頭のいい人のことを
1を聞いて10を知る
みたいな表現をするケースがあります。
もし算数が苦手で
1を聞いて1を知るタイプ
なのであれば意識的に「1を聞いて2以上を知る工夫」を行わなければいけないと思います。そうしないと機械的に莫大な勉強量をこなさなくてはならなくなりますので・・・・。
■例3 アウトプットを重視する
理社についてはたまに
基本がおろそかだからまずはインプットを重視的な勉強をするケースは多いのではないでしょうか?
日本は伝統的にインプット重視の勉強が行われていると言われているので無理もない話ですが・・・。
アメリカのカーピック博士の研究によると、アウトプットは記憶の定着に大きな効果をもたらすことが分かっています。
にもかかわらず「自分はまだインプットが十分でないから・・・」とインプット重視の勉強をするのは得策だとは思えません。
もし今現在の実力が志望校に大きく届かないのであれば、勉強方法がインプットに偏りすぎている可能性もあると思います。
今の実力が単純に勉強量不足なのであれば話は違いますが、「頑張っているにもかかわらず偏差値が伸びない」のであれば、「やる内容」よりも「取り組み方」を変えてアプローチをする事が必要なような気がしています。
次回は「塾以外の学習」について触れていこうと思います!!