国語が苦手な算数くん ~中学受験と開成生活~

国語偏差値35から開成合格!!

先取り学習は危険!!

思い切り個人の見解ですが先取り学習は危険だと考えています。

 

いや、先取り学習にメリットが滅茶苦茶あるのは理解しています。

むしろ先取り教育は上手くハマれば最強だとすら思っています。

 

というわけで個人的に考えていた先取り学習のメリット・デメリットについてまとめてみます。

 

■メリット

・先行逃げ切りが可能

このメリットは大きいと思います。

塾で学ぶ時点では既に学習済みなので、当然にクラスや偏差値は高くなるケースが多くなると思います。

高い偏差値やクラスは本人のモチベーションにもつながりますし、自己肯定感にも繋がりやすいので受験勉強に好循環をもたらす可能性も高いと思っています。

 

また、塾などで教わる前にある程度の理解を終えているので塾の学習が復習の位置づけにもなるので、授業内容が消化不良とはならず、わからない点をより明確に炙り出す効果もあるように感じます。

 

そのような観点を考えると、先取り学習は

①スタートダッシュが成功しやすい

②スタートダッシュの成功により自己肯定感を高めやすい

③高順位のクラスで授業を受けられ、しかもそれが復習の位置づけとなるため定着率が高まる期待感がある

④塾の復習時間が少なくて済むため、家庭学習でプラスαをやりやすい

⑤さらに偏差値が上がるため、好循環が生まれやすい・・・

 

と良い事づくめの最強プランのようにも感じられます。

 

が、正直デメリットもある気がしています。

 

■デメリット

先取りしていない人に追いつかれた時のメンタル

 

低学年からの先取り学習の効果もあり、4~5年生でトップクラスを走っていたお子様が、先取り学習なく小4から受験勉強を始めたお子様に成績で抜かれたとき、そのお子様はどのように思うのでしょうか?

 

個人的にはその時の心情が、よく言われる「早く始めると息切れをする」の正体だと思っていました。

 

実際に息子の小学校の友達で、息子より早くからサピックスに通っている友達がいました。もちろん息子の入塾当初はその友達の方がクラスは上でした。

 

しかし小6の時には成績は逆転して受験本番までその成績関係は変わらなかったようです。

 

この時の友達はどんな気持ちだったのかな?とたまに考えたりしました。

 

二月の勝者の直江樹里ちゃんが、あとから追い上げてきた柴田まるみちゃんに「本気を出したらすぐ何人も追い越して最上位クラスになった」と脅威を感じているシーンがありました。この時はまだ成績的に追いつかれていない状況でしたが、追いつき・追い越されたとしたら気持ち的にどうなっていたか?相手が親友だったからまだよかったのでしょうが、特に交流もない人に追い越されたらどのような気持ちになっていたか?そんな事を考えてしまいました。

 

 

ちなみに先取学習をしていなかった息子にとっては

・現時点で先取りをしている人に勝てないのは当たり前。

・本番までにその人たちを超えていければ何の問題もない。

くらいに思っていました(というより声掛けをしていました)。

 

実際に小6スタート時には、小5から中学へ算数に取り組む余裕のあるトップ層には勝てなかったと思います。

その時は

先取していた人には現時点で勝てる訳ないんだから本番までに追いつこうぜ!

なんて話していました。

で直前期には算数の偏差値は80を超えたので、しっかり追いつくことができたのだと思います。

 

 

先取り学習をするなら

・追い上げられている時の焦り

・追い越された時の喪失感

などを理解する必要があると思っています。

(超トップ層には不要な心配なんでしょうが・・・。)

 

逆に先取りをしていないのであれば

・追いつけるか分からない焦り

・スタート時点で自己肯定感を得ずらい環境

ということを理解する必要があると思います。

 

ちなみに中学受験における先取り学習を以下のように考えれば上記のデメリットは解消しやすいようにも思います。

✖:トップ校に行くための先回り

〇:その子の12歳時点の最高到達点を親が事前に把握する手段

 

その子の12歳時点の最高見込み偏差値が55なのか?60なのか?

 

親としては「自分の子供の最高到達見込みは70」と言いたくなる気持ちも分かりますが、この認識を誤ると子供に過負荷を与えてしまう可能性があるように思えます。12歳時点の最高到達点が55だとしても、18歳時点では60とか65になる可能性は十分にあると思いますので(晩成型)、ここは冷静に判断をしたいものです。

 

先取教育によって子供の小学生時点での勉強適性を見極め、受験本番に向けて適正に合わせたサポートをしていく。それを目的とするのであれば先取り学習は非常に意味のある、それこそ最強の戦略だと思いますが、逆にその理解がなければ危険を伴う戦略になりうると思います。

 

SNSなどで全国トップクラスを走る先取り教育を実践している家庭は、「その子の12歳時の最高到達点がトップ水準と判断でき、ブログ冒頭に書いた好循環に乗せる事が出来た例」と勝手ながら想像しています。

 

 

ちなみに「先取り」ではなく「早期教育」は大賛成です。

・本の読み聞かせ

・思考力を鍛える知育的なもの

・興味を引く雑学的なもの(図鑑とか学習漫画系)

これらは受験にもつながりますが、それよりもっと土台的なものだからです。

 

幼稚園児だけど九九が全部言える!!

は小学生で習うことを先取りしているので「先取教育」

幼稚園児の頃からいろいろな本を読み聞かせしている!!

は将来習うことを先取りしているわけではないので「早期教育

というイメージです。

どちらが有利かは分かりませんが、リスクが少ないのは早期教育な気がしています。

 

 

いずれにせよ、子供のメンタルに配慮するのが非常に大切だと思っております。

 

 

※ただし、語彙・漢字や外国語などの先取り教育は効果的だと考えています。

※中学以降の先取りは全然問題がないと思っております。

 

 

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